建物は基礎と骨組み

家は買うものではなく、建てるもの

家を建てる施主さんと家を建てる棟梁が顔と力を合わせて建てるのが本当の家づくりです

匠

変化することを想定できない?

匠が物申す vol.28
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【ながら加藤建築】木の家、無垢材

何度もお伝えしていますが、ながら・加藤建築の建てる家は、

無垢材をふんだんに使用します。

今回は、その『無垢材』の話です。家を建てていくなかで、一番拘るのはやはり客間としても使用される「床の間のある和室」です。床の間と、今では仏壇や神棚がある場合が多くなっています。
この和室の天井は、なるべく色目や、正目が似ている材木を集めて、統一感を出せるようにしています。しかし、二階のプライベートなスペースについては壁や天井に使う無垢材は、コストと強度の妥協点を探しながら集めることになります。
仕入れてきてから何年も寝かせてある材木のなかから選ぶのですが、だいたい、産地が似ていて同じような色目のものを集めて使っています。

大黒柱と欅(けやき)の話」のなかで材木に、赤身と白身(白太:しらた)があるという話は以前にも書いたと思います。

 

変化を知ることでコストも変わります

 

【ながら加藤建築】木の家、無垢材

少し復習しておくと、同じ丸太のなかに、赤い部分と、白い部分があるわけです。そのため、どこを切り出すかによって材木の色目は変わってきます。赤身は硬くて丈夫で、油の色が出ているため赤褐色に見えます。白身は柔らかく軽く反りやすいという性質があります。

※白身が強い材木もあります。種類や育った環境に寄って異なります。

 

白身もしくは、赤身ばかりで材木を揃えると
どうしてもコストがかかります

ので、客間やリビング以外の部屋は、赤身と白身を取り混ぜて使っていくことになります。そうすると、どうしても、新築でできあがった状態では赤白が混在していることになります。

これを「源平(げんぺい)」と呼びます。

【ながら加藤建築】木の家、無垢材

僕は、表情に味わいがあっていいと思うのですが色目に統一感がないためか、好き嫌いが分かれるようで若い方には、あまり好まれないこともあるようです。
でも、実は、この赤身と白身。時が経てば、日焼けして、どちらも飴色になっていきます。一年後には、どこが赤身だったのか区別できなくなるものです。

 

時を経て馴染む…同じ顔はないということ

【ながら加藤建築】木の家、無垢材

新築時に「おしゃれ」「統一感」を求める人が多くなってきています。でも、材木は、みんな同じ表情をしているわけではありません。クロスで「同じ色」「同じ柄」を見慣れた現代の人たちは「同じ顔(=色)」を求めるのかもしれません。

「それぞれに違う顔じゃ、ダメなのかな?」

と少し悲しく感じています。

最初から完璧ではなく時を経て馴染む、ということ。

どれも同じ顔では無い、ということ。

そういうことが、今の時代、当たり前では無くなってきているのかもしれませんね。友達でも、夫婦でも、職場の人間関係でもそうですがゆっくり時間をかけて馴染んでいくものもあります。

木の家も、同じです。

【ながら加藤建築】木の家、無垢材

暮らしていくなかで、施主さんファミリーの手や足にどんどん馴染んでいくものだと思います。一年という時間をかけて、いずれは似た顔(色)になれるのに「統一感がないなら、いっそ、無垢の木をやめてクロスにしたい」と、思えるほど、「統一感」「見た目」が大事な時代に入ってきたのかもしれませんね。

呼吸する壁無垢の木材

これから家族が増えていくファミリーにお勧めしたい、人にも、地球にも優しい日本の風土に合った素晴らしい天然素材。そういうハード面とソフト面のデザインとの共存がこれからの課題となっていきそうです。

 

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