建物は基礎と骨組み

家は買うものではなく、建てるもの

家を建てる施主さんと家を建てる棟梁が顔と力を合わせて建てるのが本当の家づくりです

匠

カタログに無い家

匠が物申す vol.22
  • 新築
  • 棟梁の話

「どうしたらいい?」から家づくりをスタート

この家は、本当に楽しい現場でした。施主さんと、心を合わせて建てていることを実感しながら造ることができました。僕の持っている様々な技術と僕のところにある材料を惜しみなく、この現場に使ってきました。

もしかしたら、この心意気を、わかってもらえる方は少ないのかもしれません。それでも、1,000人に1人でもいらっしゃるのならその方のためにがんばればいいかと、僕は思っています。

【ながら加藤建築】カタログに無い家
今の時代。家を購入するための35年ローンを組むことをたった、一ヶ月で決めてしまうこともあるそうです。提案されるがままに、カタログのなかから、すべてを選ぶ時代。
「自分が、どんな家を建てたいのか」という、イメージが無い方が多いようです。

【ながら加藤建築】カタログに無い家

僕はいつも「どうしたいの?」って
施主さんに訊くんです。

 

「カタログに無い家」とは?

「カタログにない家造り」と、ながら・加藤建築では推奨していますがでも、みなさんピンとこないらしいんですよね。
カタログにあれば、その中からは選ぶことができる。でも、無いものに関しては想像ができない。実際、この現場でも、収納の造作については「何を収納するのかを考えて」と伝えました。でも、最初は施主さんも困っておられました。それはきっと、これまでは「収納を自由に造れる」という発想がなかったからだと思います。

【ながら加藤建築】カタログに無い家

建前まではもちろん僕がやりますが、今回、出番を控えて若い衆に任せ、棟梁の僕は内装の玄関の天板と飾り棚(写真右)をつけました。工事の内容によりますが、唐傘天井を含めて、ほとんど若い衆に任せることもあります。

階段も若い衆に任せました。実はこの階段の上の天井が、ちょっと凹んでいます。なぜだかわかりますか?実物をちゃんと見てもらえばわかるのですが、「苦にならないように造るのが大工」だと思っています。

「苦にならない」というのは、
「生活していくうえで違和感を感じない」

という意味です。
押し入れ(写真左)は、まず見積もりするときには、昔ながらの中段と、天棚だけにしておきます。でも、「パイプをつけてハンガーをかけたい」などの施主さんの希望があれば、僕は、どんどんその願いを叶えていきます。実際にそれが、現実にできあがっているのでぜひ、見ていただきたいです。与えられたものに対して、何かを選ぶことはできるんですが自分からイメージすることって現代の暮らしには、あまり無いのかもしれません。
レストランに入ってメニューから選ぶという発想ですね。珈琲を注文する時、ブレンドは何にしますか? 砂糖の量は?というのが、いわゆる一般的なメーカーさんなどで建てる場合の方法だとすると、僕の場合は、前菜から始まりオリジナル料理を作り、オリジナルのブレンドコーヒーまでつける感じです。

そんなアイデアが、いっぱい詰まった家をながら・加藤建築では建てています。

 

年に一度のご挨拶から生まれた大工との関係

昔は、お父さん、お母さんはもちろん、おじいちゃん、おばあちゃんからいろいろなことを教わりながら、家のことを、知っていく機会があったんですね。おじいちゃんのお抱えの棟梁さんがいればその人に何でも相談できたんです。
例えば、京都の町家。
間口が狭くて奥行きがあるので湿気が溜まりやすいはずなのになぜ、あれほど長持ちするのでしょうか。「どうですか?」と、お抱えの大工さんが、お正月などに一軒一軒回ってきて家を見てくれるんですよ。

毎年見にきては必要ならば修理して直していく。
メンテナンスをするから長持ちするんですね。

信頼できる棟梁さんとの毎年のおつきあいだから、どこをどう修理するかはもちろん請求金額まで、お任せだったようです。それだけの、信頼関係があったんですね。

【ながら加藤建築】カタログに無い家

大工さんは、新築の家を造りつつ、修理やリフォームもしつつ、年間を通して仕事があったということです。大工の仕事があれば、左官さん、建具屋さんなど建築に関わる、さまざまな仕事も回っていたんです。そして、山の木々も循環します。
※「循環」については「日本の仕事、日本の山」もチェックしてみてください

思い描いた通りの丈夫で基礎がしっかりした家を建ててメンテナンスしながら長持ちさせる。そんな、棟梁と施主さんが心を合わせて造る「ながら・加藤建築」の従来工法の日本家屋は「新築事例」でご確認ください。

 

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